2012年12月

沖縄・伊是名島
「風の岩」

風の岩
  ▲「風の岩」で一休み

琉球王朝、尚円王生誕の島

 先月のトピックスで書いた睦稔さんの故郷、「散無空花の咲く」の原風景、伊是名島に行きました。観光ガイドと写真をたよりに小さな標識と、(獣道のような)わずかな踏み跡を見つけ、「風の岩」に到達できました。上の写真「一休み」と書いていますが、緊張する高さです、チョト怖いです。が、ここから海を眺めた風景の素晴らしさは、怖さを越えさせてくれます。
 また、こちらは裾野のサムレー道から見上げる風の岩です。口を開けたような2枚の大きな岩、高さと断崖を想像して頂けますね。この季節、松の緑がほとんどですが、ここに散無空花(サンクバーナ)が散りばめられると綺麗でしょうね。
 睦稔さんの作品がもとで伊是名島を訪れたのですが、実はこの島、琉球王朝尚円王生誕の島であり、深い歴史と伝統を持つ処であることを知りました。島を巡っている途中、「アハラ御嶽」と「伊是名玉御殿」では、ござを敷きお供えを並べてお祈りをするご家族を見かけ、人々の暮らしの仲に生き続ける歴史が感じられる出会いでした。
 

ボクネン美術館では 『人間への手紙』

 伊是名島に渡る前日、本島北谷町にあるボクネン美術館を尋ねました。『人間への手紙』シリーズ、第1通「差出人−花」、第2通「差出人−生きもの」に続く第3通目「差出人−人間」を開催していましたが、そこでは「自然への畏敬」、人間はその中の一部であるという思いを感じさせられました。

2012.12.20

都幾川で出会った
  ガラス彫刻家

お店のビラ
  ▲お店のビラ

立ち寄ったうどん屋さんは…

 埼玉県中部に位置し、杉や檜の山に囲まれ、中央に都幾川が流れる緑と清流の「ときがわ町」。ここの温泉施設“四季彩館”に出掛けた折、「豆乳めん・斑鳩(いかるが)」という看板を見つけ、立ち寄りました。北海道の地粉を豆乳でこねた“うどん”をキノコ汁で頂くのですが、田舎うどんが好きな人には堪えられない味わい、美味しかったです。
 本題はここから。このお店、不思議な雰囲気を持っているのですが、店主は秦征雄さんというガラス彫刻家、そのアトリエでもあったのです。分厚い板ガラスの裏から、歯医者さんが使うあの機械で削り進め、半立体的な像を作り出していく。仕上げたガラス板に裏から光を当てると、素晴らしい像が浮かび上がるものです。上の写真(広告ビラからコピー)は、東大寺戒壇院国宝の「四天王立像」ですが、作品のほとんどは有名な仏像を模したものです。実物にはない輝き、光が加えられることで新たな作品のエネルギーを感じました。
 秦さん、東京の武蔵村山市に自宅とギャラリーをお持ちなのですが、週の大部分を山中のうどん屋で過ごしながら作品を作る生活。私には分かるような、でも本当は分からない感性と思いをお持ちの方でした。世の中には、面白い方がいらっしゃいますね。年が明けたら東京のギャラリーを尋ねてみようと思っています。

2012.12.11

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