理解力・読解力を磨くための一冊と書かれていますが
この本、標題の通りなのですが、私に響いてきたのは「コーチの聴く力を磨く」でした。
冒頭に“読み手にとって最大の障害になるのが、自分自身の「わかった」という状態です”という記述があります。これは正に、日々私自身に言い聞かせている「聴く」ためのスタンスなのです。
そして、“「わかったつもり」の状態は、ひとつの「わかった」状態ですから、「わからない部分が見つからない」という意味で安定しているのです。わからない場合には、すぐ探索にかかるのでしょうが、「わからない部分が見つからない」ので、その先を探索しようとしない場合がほとんどです”と分析し、より深い読解力をつけるためには、まず現段階では「わかったつもり」でしかないことを自覚し、その状態から「脱却」することが必要であると説いています。
「読解の構造」を認知心理学あるいは科学的な観点も踏まえて解き明かしている点で、私に響いたのだと思います。人は思い込むと、その状態にロックオンしてして思考が停止してしまい、それより起きる弊害を多々経験しています。 私は何も知らない、何が起こっているのだろう? 何がそうさせているのだろう? 聴くために必要なのは「興味・好奇心」「探求心」!
2012.8.8
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