「チームづくりの科学」が教えるもの
標記タイトルは、「ハーバードビジネスレビュー」からのタイトルです。今月号に惹かれたのは、マサチューセッツ工科大学アレックス・サンディ・ペントランド教授の記事で、チーム内のコミュニケーション形態を可視化する研究「チームづくりの科学」でした。そこで述べられている結論では、「チームの成果を左右するのは、メンバーの資質よりもコミュニケーションの特性(コミュニケーションへの熱意・チーム全体への関与・外界へ向かう探索)である」と、自信(裏付け)を持って言い切っています。
さらに興味を引く記事が
同じ九月号の記事「マッキンゼー流 最強チームの作り方」に、興味ある記述を見つけました。個人主義と言われる事の多い米国型、場の空気を読み調和を尊ぶ事の多い日本型ですが、教育や仕事の現場で「チーム」というものをどのように意識し重要視するかという点で大きな違いがあるという話しです。その違いとは、米国では「チームが成果を上げるために、あなたはどう貢献したか」と成果が問われるのに対し、日本は「個人の成果」を問うことが多いということ。 この話をある方にすると、こう言われました、「そもそも日本にはチームという言葉はなかった」。「空気のような存在」という表現がありますが、「在る」ことが前提になっていると、ことさらそこに焦点を当てる必要が無いのだ。島国の単一民族で農耕を主とする日本人にとって「チーム」、「共に何かを行う行為」は当たり前の前提、今その当たり前が崩れてきて、その重要性、必要性について大きな議論が巻き起こっているのだと。 日本型と米国型、これをダイバーシティと捉え、その違いを「強み」として活用していきたいと思います。
2012.9.9
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