2011年11月

『富山様』前田利長
生誕450年企画展

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  ▲富山城の瓦

「富山城」富山市郷土博物館を訪問

 富山を訪れる機会があり、通称「富山城」と呼ばれている富山市郷土博物館を見学。
富山様と呼ばれた前田利長は、2002年のNHK大河ドラマ「利家とまつ」、その二人の長男で1562年生まれ。来年、生誕450年を迎えるとのことで、その企画展が催されていました。
 前田家は秀吉の天下取りに貢献し、加賀越中能登で120万石を得た加賀金沢藩祖。
徳川の天下になったその後も、全国最大の藩を維持したのは利長の知恵と称されています。利長自身は、藩主在任わずか7年で家督を譲って富山に移り、富山の統治者として城と町の新たな整備に着手したそうです。変化への対応(加賀藩主→富山様→長岡様、外様でありながら徳川との対応)と改革に素晴らしい政治手腕を持っていたことが想像されます。

梅鉢紋瓦

 前田家の家紋である梅の花を表現した「梅鉢紋瓦」、利長が本拠金沢城より早く富山城の改修で使ったそうなのですが、私の興味は光沢のある釉薬(うわぐすり)が掛けてある釉薬瓦(陶器瓦)。北陸自動車道を走ると見かけた黒光りしている屋根瓦、以前から何故だろう、裕福さの象徴か?とも思い続けていたのです。実は寒さのため素焼きだと水がしみこんで凍てて割れるからだと聞いて納得、一つ疑問が解決しました。

2011.11.20

越中八尾
おわら風の盆

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  ▲八尾おわら資料館

心ふるわす、風の盆

 富山は北陸街道と飛騨街道が交わる越中中央の要、「おわらの里」(富山市八尾町)には、そこに暮らす人々が大切に守り育んできた民謡行事、町民の命とも言うべき特別な存在になっている「おわら風の盆」があり、二百十日の初秋の風が吹くころ幕開けします。今の時期、観光客は極少なく、格子戸と日本瓦葺き、漆喰仕上げの美しい町屋のたたずまいと、おわら資料館でおわら踊りとおわら節を静かに味わいました。
「三味線」と「胡弓」、「太鼓」が軽く叩かれ調子を上げると囃子が唄を誘う、心に響く調子でした。この町並みは、「日本の道100選」「残したい日本の音風景100選」にも選定されているほどです。

2011.11.20

豪華絢爛たる曳山

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  ▲豪華な曳山(越中八尾観光会館HPより)

富山藩の御納戸

 八尾(やつお)は、街道の拠点として飛騨との交易や売薬、和紙、売薬用紙の販売、養蚕による収益などで繁栄しており、「富山藩の御納戸」と称されるほど経済力豊かな町でした。その証として豪華絢爛な曳山祭、この曳山には「井波彫刻」「高岡彫金」「城端漆工」など加賀藩の名工の作と京都の名人人形師と、そのときどきの名工による作品の集合体となっています。曳山が展示されている場内は撮影禁止でHPの写真を引用させて頂いたため、この写真では詳細が見えませんが、本当に見事な装飾が施されていました。

2011.11.20

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