「夜明け前」の舞台、馬籠宿から妻籠宿
「木曾路はすべて山の中である」で有名な島崎藤村「夜明け前」の舞台である中山道馬籠宿(まごめ)から妻籠宿(つまご)を訪ねてきました。妻籠宿は、中山道と伊那道が交差する要だった所で、江戸時代の宿場の姿を色濃く残すところ。しかし今に至るまで、家や土地を「売らない・貸さない・壊さない」という三原則を作り、景観を修復・保存した地元の努力があったとのこと。時代を生きる中で、いや日常生活の中でも、「何を守り、何を捨てるか」、これって生き方を決める要ですね。
伝統の技
昨年TVで見かけ、心惹かれるものがあってメモしておいたHPを頼りに、南木曽(なぎそ)の楯木工製作所をアポ無しで訪問、あいにく工場には鍵が掛り留守。通りかかった母子にお声がけすると、なんと楯さんのご家族の方。ご親切にも、工場主の楯さんを呼んで来て下さいました。私が惹かれていた組子細工のお話を聞きました。組子細工は、細かく割った木材を手作業で組み合わせ、様々な模様を編んでいく伝統的な技法のもの。もともと建具の欄間(らんま)や障子などに使われるのですが、今では檜の組子細工を現代の暮らし、和・洋どちらにも合うような家具、雑貨に取り入れる試みをされています。すばらしい作品を見せて頂き、求めた一つが上の写真です。工場の目の前にあった神社の紅葉も、美しかったです。
2010.11.21
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