超高齢者に起こる心理状態
「百寿者(100歳以上の長寿者)は、世界をどう見ているか?」との問いに出合いました。また「百寿者は幸せか?」との問いも・・・
私は「病気の有無(増加)や、身体機能のレベル(低下)」によって、〝幸せ感〟は下がるだろうと想像していました。ところが、
65歳から90歳までは、自立が困難な人の幸福感は低いのですが、
85歳以上(超高齢者)への同じ調査では、むしろ幸福感が高いことが見えてきたのです。
スウェーデンの社会老年学者ラルス・トルンスタムは、大規模な調査を踏まえて1989年に「老年的超越」
加齢に伴う、社会で求められてきた物質主義的で合理的な世界観から宇宙的、超越的、非合理的な世界観への転換
という概念を提唱しました。
〝生涯現役で活躍し続ける〟私はこれを目指していました。そして毎年、ぴんころ地蔵さんにお参りしています。
「高齢期の幸せのかたちはそれだけではないのでは」と、東京都健康長寿医療センター研究所の増井幸恵さんは言います。
「人が感じる幸せ感」「幸せ」とは何か? 改めて突きつけられました。
老年心理学を研究する増井さんは、長年、高齢者へのインタビューを続け、意外なことに、歳を重ね身体が不自由になっても幸福感に満ちあふれている人は非常に多いと言うのです。
正に、トルンスタムが唱えた「老年的超越」を感じておられる人々のようです。
超高齢者は、考え方や価値観を発達させ、幸福感を高く保つことができるようです。
そうなれれば、「ぴんころ」が上手くいかなかった時の不安が少し和らぐ気がします。
トルンスタム教授がこの概念を提唱した頃は、若さや健康、自立に価値を置き、アクティブでいることがよいという米国流のサクセスフルエイジングの考え方が主流でした。彼はそのように自立して活動的に年を取っていくことが理想であるという価値観が全てではないと考え、自らの理論を構築したのです。
今回のアイキャッチ画像は、智玄×Spilit「部分と全体」に掲載している「丸書いてチョン」の新バージョンと、ネットで見つけた「百寿」のマークですが、なぜか並べてみたくなり、ここに使いました。
不感温浴
「ゲン爺」として活動している小学校の授業「コミュニケーション講座」が再開されました(本庄市では27日から2学期開始)。
授業の後のお楽しみ、それは温泉に立ち寄ること。
私行きつけのそこは「おふろcafe 白寿の湯」。「百寿」でなく1つ手前の「白寿」です。
夏の時期(8月末迄)の露天風呂は〝不感温浴〟。
人の体温と同じくらいの湯温での入浴方法。最も体に負担のかからない入浴温度で、心身ともにリラックス効果が期待できると言われています。熱い湯で、ガンガン汗をかいてデトックスというのと少々趣が違います。
うん? 何か上に書いた「老年的超越」と、似た流れを感じます。そう言えば私、若い頃は(チョト以前までは)熱い湯が好きでした。
幸せに生きる、心の幸せ、手放す生き方、・・・
まだまだ色々と考え、試してみることがあります。