なぜ今、哲学と宗教か

▲ 「百年残る王道の一冊」と評されている

「本」が続いています

最近のトピックス、「本」を取り上げることが多くなっています。コロナ禍で、自ら動いて獲得する情報が制限されている、使える時間が増えていることが原因ですかね。
あるいは、学習欲が連鎖的に騒いでいるのか。キャッチする情報に方向性があるかもしれません。
何がそうさせているのか?これを考えるのも面白いのですが、今日はこの本「哲学と宗教全史」を紹介します。

工学出身の私は、「物理学」と「哲学」の関係に興味を持っていました。
ビジネスコーチとしての私は、「経営」と「哲学」に関心を持つようになりました。
「人」を対象にしているコーチとしては、人類の知恵としての「宗教」も大いに関心があります。

なぜ、今、哲学や宗教なのか

この見出しの言葉は、「はじめに」に書かれている問いかけです。
450頁を超える分厚い本ですが、この「はじめに」部分を読んだだけで「面白い」「興味津々」「難しそうだけれど読み続けられそう」と感じさせてくれました。なので読み始めたばかりですが、取り上げたくなりました。

流れ、相関が分かりやすい

人間が地球の覇者になれたのは、脳がもたらした「考える」能力が武器になったからであり、考えて考えて、人間は自然に立ち向かい、共存し、文明を発展させ文化を創ってきたし、幸福や不幸も作ってきた。

とりわけ、少数の卓越した頭脳を有する人々が、抽象的な概念や思弁を創造し、哲学や宗教の形になっていった、と著者の出口治明さん。

この写真は、〝知の爆発〟が起こった古代ギリシャ(西方)の時代、東方にはどんな思想家が活躍していたのか、というタイトルで時系列、関係性の矢印つきで図示した折り込み頁、全体像を分かり易くしてくれています。

「なぜ、今、哲学や宗教なのか」という問いかけは、昔から人間が繰り返してきた問いなのでしょう。分断が起こっている現代社会でも、いや、だからこそ、この問いに考えを巡らせる意義があると思われます。

読み始めの本の紹介で、中途半端な内容ですが、5月5日のトピックスで書いた自分への問いかけの回答が、ここに在るかもしれないと感じています。