123基の鳥居と絶景
上の写真、123基の鳥居と絶景のコントラストを誇る「元乃隅神社」(山口県長門市)。2015年には、アメリカのCNNによって「Japan’s 31 most beautiful places」の一つに選出されるなど、国外からも注目を集めている名所です。
下関で大樹、奇樹と出合った後、日本海側に回りました。波の荒い日本海です。
写真の先端、向こう側には、海蝕洞から吹き上がる「龍宮の潮吹」という自然現象を望むことができます。
青海島(海上アルプス)
元乃隅神社から東に移動し、日本海の荒波による洞門や断崖絶壁、石柱など数多くの奇岩・怪岩が立ち並び、「海上アルプス」と呼ばれる絶景を作り出している青海島(おおみじま)に向かいました。
こちらの写真は、「青海島自然研究路」と呼ばれる散策路からの風景です。
「十六羅漢」「変装行列」「象の鼻」「カモメ岩」などと名付けられた岩々が林立し、そこに当たる波飛沫と波音を見聞きしていると、時の経つのを忘れます。
またこの島の南側は、古くから捕鯨基地として栄えた所で、クジラ資料館や鯨墓がありました。
繁殖期の母鯨を捕獲することも多く、胎児にも戒名をつけて弔ってきたのです。
この地、次に書く「金子みすゞ」の実家があった場所で、みすゞの原体験は、この鯨墓にあるのではないかと言われています。
幼い頃から祖母等に鯨捕りや法要の話を聞かされ、鯨や魚の命が人の命と変わらないとの思いを育んだようです。
みんなちがってみんないい
大正後期に彗星のごとくあらわれ、いつしか幻の童謡詩人と呼ばれた 「金子みすゞ」。
金子みすゞ記念館を訪問しました。
「みんなちがってみんないい」は、みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」から頂戴したものですが、以前から私が研修などで使っているフレーズです。やっと、ご挨拶できました。
自然と共に生き、小さないのちを慈しみ、いのちなきものへも優しいまなざしを向けるみすゞ。
「お魚」や「大漁」といった作品に、そんなみすゞの心が表れていますね。
「大漁に喜ぶ人々」と「海の中のかなしみ」を両方感じ、「大漁とはこういうことだったんだ」と、人間中心の視点を大胆にひっくり返してくれる詩です。
21世紀を生きる私たちに大切なメッセージを伝え続けていると思います。