個人と組織のパーパスを繋ぐストーリーを作るために
このサブタイトルに惹かれ、久々にコーチ・エィの鈴木善幸さんのウェビナーに参加しました((株)コーチ・エィは、10数年間私がコーチングを学び関わらせてもらったコーチ養成機関です)。
メインタイトルは、
「エンゲージメントが高い組織を作るための3つのポイント」。
世界の中で「従業員エンゲージメント」が最も低い国とされる日本で今、考えなければならないテーマです。
冒頭、以下を示すところから始まりました。
「エンゲージメントとは、従業員やチームメンバーが組織の目標や価値観に共感し、積極的に関与し、貢献することを指します。」by ChatGPT
なるほど「ChatGPT」の返答、これは過去から現在の情報を基につくられていますね、組織目線です。今起こっている、これから起こる変化を読み取っていないと思うのです、がしかし、これが現実を正しく表しているのかも知れません。
エンゲージメントを高めるためへの変化を
この現実を変えるためには、
「コンテクストに共感してもらう」から「コンテクストを創る側の意識」へ組織の歴史を創ることに自分も参加しているという感覚の醸成が必要である。
そのための3つの方向性を示し、「この3つに向けて我々はコーチしています」と鈴木さんは話されました。
1.「主体化」を醸成する
2.「Relational Intelligence (RI)」を高める
3.自分を変えて組織を変える経験を持つ
この3つは、それぞれとても興味ある切り口の内容だったのですが、私にとって分かりやすく新しい学びのあった「主体化を醸成する」を紹介します。
社会化と主体化
「社会化」;個人が社会の規範や価値観を習得し、社会的な行動パターンや態度を習得するプロセスである。
個人は社会の一員として成長する過程で共有される信念やルールを内面化することで、社会的な存在としての役割を果たすようになる。
「主体化」;会社という「社会」は、その存在意義や目的と言うイデオロギーを持ちます。それに対して、自らの意味づけをした人が、会社に対して主体化し、そこに所属した人と言えます。
主体化しない場合、「隷属化」か「反発」になる。
所属した組織に対して、主体化を試みる、自らの意味づけを行う、という選択肢は、「何のために?」「誰のために?」の答を持つことですね。
Relational Intelligence(RI)はこの本が原典ですが、「リレーショナルインテリジェンス ™」とは、
組織における人の関係性からリーダーシップを測るもので、それは単に、どうすれば「二人の間」によい関係を築けるかに限ったものではなく、「組織全体の中における関わり」に及びます。
どんなに素晴らしい資源(リソース)を持っていても、人との間に関係性を築くことができなければ、その資源は使われないままになります。
〝私は、「関わり」の可能性が広がることで、個人と組織の資源が活かされる、と考えてきました〟
これは、コーチ・エィのファウンダー伊藤守さんの言葉です。
鈴木さんの話の中でも「個人をコーチするのではなく、関係性に中に存在する個人をコーチする」この言葉が印象に残っています。
「自分を変えて組織を変える」
「ギブソンのアフォーダンス理論」から分かってくることは、
〝自分を変えること、自らの行為を変化させることこそが、
実は自分を取り囲む環境を変えること、
周囲の実在との関係性を変化させることと等価であるということだ〟
(河野哲也『間合い 生態学現象学の探究 知の生態学の冒険 JJギブソンの継承』)
〝組織を変えるということは、自分と切り離した対象物のみを変えるということでなく、自己の変容を通して、自分を取り巻く環境/場、つまり組織を変えていくということである〟とまとめられていました。
暑い散歩道、鮮やかに元気に咲き誇る「ノウゼンカズラ」を見つけました。
この花は、繁殖力が強く他の庭木を覆い隠す勢いがあるため、庭に植えてはいけないと言われているそうです。