リーダーに求められる能力
自己認識の能力は、近年マネジメント分野における重要能力として研究が行われています。
「己を知るリーダー」は、コミュニケーション力、人間関係構築力、判断力や、仕事のパフォーマンスなどが優れているという(当たり前に感じる)事なのですが、「Harvard Business Review」(HBR)誌の日本語版「DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー](DHBR)の2018年2月9日版を目にして、その研究を垣間見て、大変興味が湧きました。
私自身もエグゼクティブコーチとして、組織のリーダーと関わる中で、リーダーが「自己認識力」を上げて成長していく過程に立ち会っていますが・・・。
自己認識力を高める3つの視点
米国における調査ですが、“95%の社員が自分は「自己認識が高い」と思っているが、実際には自己認識が十分に高い社員は10〜15%にすぎない”という結果が出ています。
さらに複数の研究で、“エグゼクティブ層を含むリーダーたちの自己認識にもかなり高い確率で、本人と周囲の認識に乖離があり、それが自覚されていない”と指摘しています。
自己認識能力は習得し、高めることが可能なスキルである事も報告されています。ここに、コーチの出番があります。
1.自己認識には2種類ある
2.経験と権力は自己認識の妨げになる
3.内省によって、自己認識が必ずしも高まるわけではない
今回トピックスのポイントはこの「3つの視点」に在ります。私が得た新たな視点でもあります。
「2」と「3」は、惹かれる、ドキッとする表現ですね。実際、大変興味深い内容で、この場では書き切れません。なので、あなたの頭の中に「?」を残すだけにします。
「1」については、上記HBRの中でターシャ・ユーリッチ博士が以下のように述べています。
■「内的自己認識」;自身の価値観、パッション、思考や感情の反応についての理解
■「外的自己認識」;他者が、自分をどう捉えているかの理解
深い自己認識を持つ人たちは共通して、自分自身の内面を正確に理解すること(内的自己認識)と、自分が他人からどう見られているかを把握すること(外的自己認識)のバランスを取ることに積極的に専念していた。
つまり、内的自己認識のために「リフレクション」をすると同時に、外的自己認識を高めるため、他人からの「フィードバック」をもらっているのです。
彼らは「自己認識」を高めるために、「自分」だけでなく、上司や同僚、部下をはじめとする「周囲」へと高い関心を向け、関係性の中で自己を認識する必要性を知っているのです。「自分探しの旅」という「旅」が流行ったこともありますが、自分を探すため、自己を認識するために、自分と周囲との関係性を切り離して考えることは出来ないと思います。
こういう(上記のような)思考を巡らせるネタ、出発点を考えるのは、散歩中が多いのですが、五感からの影響があるように思います。
今回のアイキャッチ画像は、普段歩いている林の裏手に見つけたヒマワリ畑です。毎年、どこかの畑が黄色く変身します。弱った土地にヒマワリを植えれば地力が回復し、その後に栽培する作物にとって肥料になるそうです。・・・黄色つながりで・・・、8月20日のトピックスで「ピンクの彼岸花」が実は「夏水仙」でした、と書きましたが、今回は本当に「黄色い彼岸花(曼珠沙華)」だと思います。赤い曼珠沙華が終わった場所で見つけました。
黄色は有彩色の中で一番明るい色で、光や太陽のイメージが浮かびます。知性を刺激し行動を活性化してくれると共に、心を弾ませ楽しい気分にさせてくれるので、コミュニケーションを活発にする色だとも言われています。
今日、初めてキンモクセイの香りを感じました。これも黄色ですね。
今回テーマでは、周囲との関係で捉える観点を述べましたが、我々を取り巻く自然環境も「周囲」ですね。
人間も自然との関わりで自分を認識しなければならないと思います。